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輝くもの天より堕ち 

ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア/著 浅倉久志/訳 ハヤカワ文庫

銀河系のはるか周辺部、星ぼしの果てるところにある惑星ダミエム。空に輝くのは「殺された星」のノヴァの光、住んでいるのは妖精のように美しく儚い人々…

 

人類の欲望のための犠牲にされていたこの星の住人を保護するために任命された連邦行政官であるキップら3名と、最後のノヴァの輝きを見に訪れた観光客の一行という限られた人数の中で起きる事件。 閉鎖的な環境といえばこれ以上のものはないでしょう。そこで犯される犯罪と犯人探し、封印された過去から蘇る忌まわしい記憶と、主人公たちが陥る絶体絶命の危機。なんて盛りだくさんで贅沢なエンタティーメントであることか。

 

人間の内面を深く掘り下げていくようなSF、頭を絞りに絞って自分なりの解答を求めねばならないSFも嫌いではないですが、195060年代の米国SFに馴染んだ自分としては「これぞSF」なのです。「殺された星」にまつわる物語や、そこに住んでいた種族の最後の一人が言う台詞なんてもう「これぞSF」なのです。

 

…ミステリ部分については、犯人像が他の登場人物に比べると薄っぺらで類型的と感じちゃうのですが。

 

それでも人類の崇高さと残酷さ、償いきれない罪、そして明日への希望を(多少の苦さが混じるところがまた…)古典的手法を用いながらも余すことなく描き上げています。

 

やっぱりティプトリー・ジュニアはすごい。

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コメント

題名がすんごくいいですね。「これぞSF」っつーことはSF初心者向け?(笑)。類型的というのも私はいい意味に取りますねぇ。何度も積んでこそ身につくという感じがします。人類は進歩ないもんね。

この題名は翻訳者のお手柄でしょう。流石は浅倉さん!であります。元々この方の翻訳は、多少面倒なSFでも読みやすくて好きなのです。

面白くて夢中になれて、後に考えさせられるようなものが残る作品が個人的に「これぞSF!」ですね。やっぱエンタメ(笑)。

もちろんSFに慣れてなくても楽しめると思いますよ~。これが気に入ったら別の作品もぜひどうぞ!「愛はさだめ、さだめは死」なんてお勧めですぞ。これも浅倉氏。

おぬし、出だし派の弱点をついて、冒頭に先んじる「題名」でつる気じゃな?(笑)。

ほいな、もちろんですとも♪
おはなさんの薫陶を受けたプロの行商人ですもの。ほほほ。

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