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シャルビューク夫人の肖像 

ジェフリー・フォード/著 田中一江/訳 ランダムハウス

19世紀末。時代の波に乗って、肖像画家として名を成しているピアンボは、盲目の男から「主人の肖像画を書いて欲しい」との依頼を受ける。高額の申し出に惹かれて依頼主シャルビューク夫人の元を訪れたピアンボ。だがそこで告げられた条件は「姿を見ずに、会話だけで自分の肖像画を描け」という奇想天外なものだった。

衝立の影から、子供時代の特異な経験を語るシャルビューク夫人。
山中の一軒家、降り積もる雪、そのひとつひとつの結晶。
或いは、まるで涙のように目から血を流し、路地裏で死んでいく女性。
主題に相応しく、絵画的な雰囲気の中で流れゆく物語。

非常に印象深く、サスペンスに溢れた読み応えのある作品である。ピアンボの恋人サマンサの毅然とした美しさ、シャルビューク夫人の正体を暴くことに積極的な画家仲間、姿を見せずに脅しをかけるシャルビューク氏、盲目の執事と、登場人物も多彩で個性的。読み出したら止められない、面白い小説だった。
だが、読後にはどうしても物足りなさを感じる。すっきりとまとまった完成度の高さ、これはエンターティーメント小説として一流だとは思うのだけど、「白い果実」の荒削りだけれど力強い、怖ろしくも魅力的な世界とどうしても比較してしまう。
最後は好みの問題だし、「白い果実」は三部作の第一作に過ぎないため、これからどうなるかは未知数でもあるのだけれど…やっぱりこっちが好きですねぇ。でも安心して人に薦められるのは?と聞かれたら間違いなく「シャルビューク夫人」ですなー。


シャルビューク夫人の肖像 シャルビューク夫人の肖像
ジェフリー・フォード (2006/07/20)
ランダムハウス講談社
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コメント

おおっ

こんにちは。
前にSNSのほうでコメントを書かせていただいた、りつこと申します。

私最近「シャルビューク夫人の肖像」を読んでとても面白かったんですよー。
「白い果実」も面白いんですね!?うわー。チェックチェック。

なんか好きな本がとても似ているような気がしています。(勝手に)
これからもよろしくお願いします。

こんにちはー!こちらでもどうぞ宜しくお願いします。

「シャルビューク夫人」はミステリ、「白い果実」は幻想小説でありますが、両方好きです♪幻想小説がお嫌いでなければぜひどうぞ。
最近文庫で出た「ガラスのなかの少女」も全2作程じゃなかったけど面白かったですよ。

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