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コロラド・キッド 

スティーヴン・キング著「ダークタワー」シリーズの刊行記念イベントとして、新潮社が企画した一万人限定のプレミア・ブック「コロラド・キッド」。添え書きによると、この作品は契約上日本での刊行、販売は出来ないそうだが、プロモーションならばOKとのことで、こういう形になったそうだ。
しかし、知人で応募したひとの殆どが当選しているらしい…もしかして懸賞とは名ばかりの全員プレゼント?いえ、自分が当選すれば良いのですが(笑


メイン州のムース・ルッキット島で発見された死体。身元不明で死因も曖昧…数ヶ月後に身元が判明するものの、更に謎は深まるばかり。

この物語は、老ヴィンスの語る
「現実世界では本物の物語―つまり、はじまりがあって中間があって、結末がちゃんとあるような話は、ごくごく少ないか、まったく存在しない」
の台詞に集約されるだろう。
作り物ならば幾らでも筋の通った物語をひねり出せるが、現実世界に生きる私たちは、誰しも未解決の事件、結末がないまま打ち捨てられた出来事、そして折り合いがつけられぬまま心の中に燻る思い出などに囲まれていると思う。だからこそ、本や映画に起承転結のはっきりしたストーリーを求め、そこに矛盾点を見つけると落ち着かなくなるのかも知れない。

それを逆手に取り、こういう短くも読みでのある物語に仕上げたキングの巧さに脱帽である。島で半世紀のあいだ新聞を発行してきたふたりの老人の洒脱さ、そこに研修に来た本土生まれのステファニーの冴えた頭脳と一途さが楽しく面白く、最後まで一気に読ませるのだ。
これが一般販売だったらなぁ。コアなキングファン以外の人からも面白い感想が聞けただろうに。ちょいと残念である。


コロラド・キッド
 
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