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暴徒裁判 

クレイグ・ライス/著 山本やよい/訳 ハヤカワミステリ文庫

もうふた昔くらい前に読み漁ったライス。粋なユーモアとエネルギーに溢れた、でもどことなく暗さの垣間見える作風に夢中になったものでした。

今回、ポケミスで買い逃していた「暴徒裁判」の文庫化で、久しぶりにこの3人組に再会です。よれよれ酔いどれ弁護士マローン、赤毛のジェークと世界最高の美女ヘレンのジャスタス夫妻、おおおお懐かしいっ!

今回の舞台はシリーズ初の(?)田舎町。住民も少なく、殆どが顔見知りという中では、華やかなシカゴの風俗を背負ったジェークとヘレンは異質の存在。雨に足止めされた役場で殺人事件が起こると、周囲の疑惑の眼差しは“怪しげなよそ者”へ向かうことに…。
その所為でしょうか、一見いつものユーモアに溢れた作品のようでありながら、他のシカゴを舞台にした作品とはユーモアの質が少々違うようです。

マローンが夜の闇の中で「人を殺そうとしているものが頭を冷やして、自分が殺したい相手から奪おうとしているこの世の素晴らしいものの数々について考えてみるなら、殺人などと言うものはもう2度とおきないに違いない」と考えるシーン、そして最後の暴徒に告げる重い言葉。ライスの、洒脱なジョークの陰に潜んだ哀しさ、やるせなさが際立った作品でありました。

個人的には麗しのアンナ・マリー「幸運な死体」、普通は苦手な子供が主人公の作品だけれどこれは最高「スイートホーム・殺人事件」に対張るお気に入りになりそうです。

暴徒裁判 (クラシック・セレクション) 暴徒裁判 (クラシック・セレクション)
クレイグ・ライス (2005/05/25)
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