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仮面の真実 

バリー・アンズワース/著 磯部和子/訳 創土社

14世紀後半のイングランド。退屈な筆記仕事に嫌気がさしていた神学生のニコラスは、初夏の美しさに誘われ出奔してしまい無一文で放浪していたが、ふとしたことで旅芸人の一座と知り合い、役者として行動を共にすることになる。

その後、旅の途中に立ち寄った街で素寒貧になった彼らは、客を呼ぶ為に通常演じている道徳劇(聖書から題材をとったもの)ではなく、この地で起きたばかりの殺人事件を元に創作劇を演じることにするですが、この演劇が凄いです。最初は、事件後すぐに捕まった女性の犯行だと疑いもせず、彼女が如何にして殺人を犯したか?の劇だった筈なのですが、その後皆で聞き込みを重ね証言を検証していくうちに、事件の裏に隠されたものの存在に気づいていきます。与えられた役を演じることによって矛盾点が明らかになり、上演中に即興で筋立てを変え、次第に真実に近づいていく様子は臨場感に溢れ、時代背景とあいまって、独特の雰囲気を醸し出しています。

長編にしては短めではありますが、しっかりと書き込まれた時代背景や人物描写の巧さで、読後は非常に満足満足。謎解きはちょい簡単すぎたけれど、推理に重点を置いた小説ではないのでまあ良いでしょう。

著者はブッカー賞も受賞しており、英語圏ではかなり知名度がたかいようなのですが、邦訳はこれが初めてだそうです。でもこの面白さ、未訳のままにしておくなんて勿体無い!出来れば全作品を読みたい!…すっかりミーハー的ファンと化しております(笑)。でも面白かったんですよ~ホント。

仮面の真実 仮面の真実
バリー アンズワース (2005/01)
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