スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

シンポジウム 

同棲中の画家と未亡人が、友人を集めて開いたちょっとしたパーティー。話題の中心は、ある富豪女性の一人息子の結婚相手について。まあ、ごく普通の親睦会です。しかしここに集う人々は、普通のようでいて、なんか半歩ずれている人ばかり…留守中に泥棒の被害に遭い「これは強姦だ!暴行だ!」と騒ぎ立てる男。彼にうんざりしている妻は、夫の悪口を先妻の娘に書き送り、お年頃の青年はぬいぐるみを抱いて寝る。

この本に出てくる人物の中で、実際に異常者の烙印をおされているのは、病院を出たり入ったりしているマグナスひとりだけですが…
このマグナスのかき方がなんとも凄い。「実際に罪を犯した奴は後ろめたくは思わないもんだ。有頂天になり、勝ち誇り、自分を大したもんだと思うさ」との台詞を吐く下りなんて、彼の爛々と光る瞳を現実に覗き込んでしまったような錯覚さえ覚えます。

ストーリーは富豪の息子(ぬいぐるみ青年)を射落としたマーガレットを巡って静かに淡々と進んでいくのですが、なにげなく記された言葉に隠された伏線、一人ひとりの性格描写の緻密さはもう職人芸と言えるかも。
しかしここに集う面々には、プラトンの「饗宴」の方々もびっくりでしょうなあ…。

スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。