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ゴーレム100 

アルフレッド・ベスター著 渡辺佐智江/訳 国書刊行会

 

本を開き、一ページ目を読み始めた途端に目に飛び込んでくる言葉にまずびっくり。

こ、これは何だ?と思いつつも読み続ける。

そして思う。「プロローグはまだまだ許容範囲内だった」

 

それでも面白いのだ。8人の有閑レディーが召喚してしまった「ゴーレム100(100乗)」が引き起こす残虐な事件と、それを解決すべく奮闘する科学者、精神工学者、警察官の3人。ストーリー的には結構単純?と思いきや、後半には急展開。息をもつかせぬアクションと、随所に挟まれる図形にイラスト。ここまで来る頃にはもう、多少のスプラッタや異常行動や阿鼻叫喚すら気にする余裕などない。ダジャレや下ネタ満載の、しかも一部句読点まで排除している言葉遊びの集約とも言える文体にもめげずとにかく次へ、先へ、結末へ。

 

この結末がまた凄いんです(笑)。

 

これが「翻訳不可能」と言われていたのも頷ける。でありながらここまで訳出された翻訳者の腕にも脱帽。読み進めつつ「とんでもない翻訳だなあ」と感じていたのだが、それが原文に忠実な訳文というのだからまた驚き。

 

これが本国で刊行されたのは1980年。もしその頃に翻訳が出たとしても、到底ついていけなかっただろう。個人的には今この時に読めて幸運だったと思う。

 

そういえば同じくベスターの「虎よ、虎よ」を読んだのは丁度1980年頃だった。

しかしあまり面白く思えず、以来読み返すこともほとんどないままにこの本は行方不明になってしまったのだ。その後出た「願い星、叶え星」は面白かったけれど、長編は合わないのだと思い込んだおかげで、今回この本を手に取るまで何度逡巡したことか…

もしかして、「虎よ、虎よ」も今読んだら面白かったのかも?どこかで見つけたら再読してみよう。

 

 

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アルフレッド・ベスター (2007/06)
国書刊行会
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